大規模修繕で固定資産税が減税できる!マンション長寿命化促進税制とは
マンションの維持管理にかかる費用は、決して安くありません。その負担を少しでも軽減できる方法があることをご存じでしょうか。「 マンション長寿命化促進税制」という制度をを利用して大規模修繕を行えば、翌年の固定資産税の減額を受けられます。
マンション長寿命化促進税制を活用するためには、一定の条件を満たす必要があります。本記事では、大規模修繕で固定資産税の減税ができる方法として「マンション長寿命化促進税制」について詳しく解説しています。
- マンションの大規模修繕工事で固定資産税の減税ができる!
- 【大規模修繕工事】マンション長寿命化促進税制の概要
- マンション長寿命化促進税制の手続きの流れ
申込み時の注意点についても触れているので、ぜひ参考にしてください。
さいたま(埼玉)大規模修繕専科は、埼玉県全域及びさいたま市を中心としたアパート・マンション大規模修繕・防水工事専門店です。マンションの大規模修繕に関するご相談は何でもお気軽にお問い合わせください。
マンションの大規模修繕工事で固定資産税の減税ができる!
「マンション長寿命化促進税制(固定資産税の特例措置)」を活用し、マンションの大規模修繕工事を行えば、固定資産税の減額が受けられます。
マンション長寿命化促進税制とは、一定の条件を満たしたマンションが外壁塗装などの長寿命化工事を実施すると、その翌年度の固定資産税(建物部分のみ)が、1/6~1/2の範囲内で減額される特例措置のことです。
現在多くのマンションで、長寿命化工事に必要な修繕積立金不足が課題となっています。そのため、マンションの適切な修繕を促進し、老朽化による問題を防ぐことを目的に、令和5年度の税制改正で創設されました。
【大規模修繕工事】マンション長寿命化促進税制の概要
ここからは、どんなマンションや工事が対象になるのか、いくら減税されるのかなど、マンション長寿命化促進税制について詳細を解説します。
- 固定資産税が減額できるマンションの要件
- 対象工事
- 期間
- 減税される固定資産税の割合
それぞれ詳しくみていきましょう。
固定資産税が減額できるマンションの要件
マンション長寿命化促進税制の適用を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 築後20年以上が経過している10戸以上のマンションであること
- 長寿命化工事を過去に1回以上適切に実施していること
- 長寿命化工事の実施に必要な積立金を確保していること
- 管理計画認定マンションまたは助言指導に係る管理者等の管理組合に係るマンションであること
対象工事
マンションの長寿命化にかかわる以下の工事が対象です。
- 屋根防水工事
- 床防水工事
- 外壁塗装工事
参考:(別紙)長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに対する特例措置の創設(固定資産税)|国土交通省
基本的には、屋根防水工事、床防水工事及び外壁塗装等工事をすべて行う必要があります。
ただし、調査・診断の結果に基づいて、必要と判断された各工事の工事内容が設定されていれば、工事の範囲が一部あってもマンション長寿命化促進税制の適用対象となります。
期間
2023年4月1日から2025年3月31日までの間に、完了した長寿命化工事が対象です。工事の始期が2023年3月31日以前であっても、期間内に完了していれば適用対象となります。
減税される固定資産税の割合
東京23区では、対象住宅の1戸当たりの100平方メートルの床面積相当分までの固定資産税額が「2分の1」、さいたま市の場合は「3分の1」が減額されます。
減税される固定資産税の割合は自治体によって異なるため、お住まいの自治体の公式サイトで確認してみましょう。
マンション長寿命化促進税制の手続きの流れ
マンション長寿命化促進税制を活用するための手続きは、計画的に進める必要があります。以下の流れを参考にしてください。
①管理組合の管理者等に係るマンションとしての手続き
マンション長寿命化促進税制の適用対象となるためには、管理計画認定マンションもしくは、助言指導に係る管理者等の管理組合に係るマンションの要件を満たす必要があります。
具体的な要件は、以下の通りです。
具体的要件 |
|
管理計画認定マンション |
令和3年9月1日以降に修繕積立金の額を管理計画の認定基準まで引き上げたこと |
助言又は指導に係る管理者等の管理組合に係るマンション |
長期修繕計画に係る助言又は指導を受けて、長期修繕計画の作成又は見直しを行い、長期修繕計画が一定の基準に適合することとなったこと |
管理計画認定については、住宅課やまちづくり課が担当窓口になっていることが多いので、マンションが所在する自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。問い合わせ先は、下記も参考にしてください。
②工事関連の手続き
管理計画認定を受けたあとに、長寿命化工事の着工に進みます。工事以降の流れは以下の通りです。
- 長寿命化工事の着工・完了
- 助言・指導内容実施等証明書の取得
- 過去工事証明書の発行申請
- 大規模の修繕等証明書の発行申請・取得
- 減額措置を申告
2~4の証明書は、管理組合の管理者等が取得手続きを行い、5の減額措置申告は各区分所有者が行う必要があります。
減税措置の申告に必要な書類は以下の通りです。
- 固定資産税減額申告書
- 総戸数を確認できる書類
- 助言・指導内容実施等証明書(写しも可)…①
- 過去工事証明書(写しも可)…②
- 大規模の修繕等証明書(写しも可)…③
- マイナンバー記載+本人確認書類の提示または写し
各区分所有者は、管理組合から配付された書類(①~③)と総戸数を確認できる書類を、固定資産税減額申告書に添付して、工事完了から3ヶ月以内にお住まいの市町村の窓口へ提出しましょう。
マンション長寿命化促進減税の申込み時の注意点
マンション長寿命化促進減税の活用にあたり、気を付けておきたいポイントを3つお伝えします。
- 管理計画の認定を受ける必要がある
- 区分所有者が各自申請をする必要がある
- 工事完了から3ヶ月以内に申請する
それぞれ詳しく解説します。
管理計画の認定を受ける必要がある
マンション長寿命化促進減税を申請するには、自治体による管理計画認定を受ける必要があります。認定された計画によって修繕が実施されることが、マンション長寿命化促進減税の前提になるためです。
管理計画認定を受けていない場合は、まず「管理計画認定制度」の申請手続きを行いましょう。申請手続きは、管理委託業者やマンション管理士に依頼するなどの方法があります。詳しい手順は、各自治体の住宅課やまちづくり課などの担当窓口に問い合わせてください。
さいたま市のように、マンション管理計画認定制度に関する相談窓口が設けられている場合もあります。
区分所有者が各自減税申請をする必要がある
各証明書の手続きは管理組合が行いますが、減税申請はマンションの区分所有者各自が行う必要があります。これは、固定資産税が各所有者に対して課税されるためです。
管理組合から各証明書類が配付されたら、区分所有者が申請書を提出しなければなりません。
工事完了から3ヶ月以内に申請する
減税申請は、工事完了から3ヶ月以内に行う必要があります。工事完了から3ヶ月以内に、管理組合が必要な書類を用意して、区分所有者が各自申請まで行う必要があるため、十分に余裕をもったスケジュールを立てましょう。
期限を過ぎてしまうと減税対象外となるため、速やかに申請を行ってください。
マンションの大規模修繕ならさいたま大規模修繕専科にお任せ
「マンション長寿命化促進税制」は、一定条件を満たしたマンションが大規模修繕工事を行うと固定資産税の減税を受けられる制度です。
対象となる工事は屋根防水・床防水・外壁塗装で、過去に適切な修繕を行い、必要な積立金を確保している築20年以上10戸以上のマンションに適用されます。制度を活用すれば、翌年度の固定資産税を1/6~1/2ほど軽くできるため、検討してみてはいかがでしょうか。
さいたま(埼玉)大規模修繕専科は、埼玉県全域及びさいたま市を中心としたアパート・マンション大規模修繕・防水工事専門店です。「マンション長寿命化促進税制」の対象となる工事を幅広く請け負っております。
- 大規模修繕のコスト負担を軽減したい
- マンションの価値を維持・向上させたい
- 長期的なマンションのメンテナンス計画を立てたい
このようにお考えの方は、さいたま(埼玉)大規模修繕専科までお気軽にお問い合わせください。3,000件以上の施工実績から得たノウハウから、最適な修繕方法を提案させていただきます。
さいたま大規模修繕専科による施工実績を紹介【渋谷区】
最後に、さいたま(埼玉)大規模修繕専科が過去に行ったアパートの施工事例を紹介します。実際にかかった費用も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
【アパートの大規模修繕事例】
施工内容:屋上のウレタン防水工事・外壁塗装・外塀塗装・共用部の塗装・内装補修
施工金額:3,060,000円
現地調査を行ったところ、屋上の防水層の劣化や、屋根・外壁の色褪せや黒ずみなどの劣化症状が確認できました。
こちらの物件では、オレンジをベースに部分的にレッドカラーで塗装を行うことで、印象的な外観に仕上がっています。屋上防水や外壁塗装とあわせて、ベランダや共用部、内装(浴室のタイルの全体的な劣化)の補修も行いました。
施工の様子は下記にて詳しく解説していますのでこちらもご覧ください。