マンションの寿命は何年?寿命を決める要素や長持ちさせるポイントを説明
コンクリート造のマンションの場合、きちんとメンテナンスが行われていれば、120年以上もつとされています。しかし「実際に何年まで住めるのか?」「寿命が来て住めなくなったらどうなるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
本記事では、マンションの寿命について下記を中心に解説しています。
- マンションの寿命は?
- マンションの寿命を決める3つの要素
- マンションの寿命がきたらどうなる?
マンションを長持ちさせるポイントについても触れているので、ぜひ参考にしてください。
さいたま(埼玉)大規模修繕専科は、埼玉県全域及びさいたま市を中心としたアパートマンション大規模修繕・防水工事専門店です。マンションの大規模修繕に関するご相談は何でもお気軽にお問い合わせください。
マンションの寿命は?
マンションの寿命を理解するために、まずは「法定耐用年数」「平均寿命」「延命寿命」の違いを理解しておきましょう。
法定耐用年数
法定耐用年数とは、税法上定められた減価償却の耐用年数を指します。償却資産の評価に用いるものであり、建物の物理的な寿命を示すものではありません。法定耐用年数が過ぎる=税法上、建物の価値がゼロになることを意味します。
住宅の法定耐用年数は、鉄骨鉄筋コンクリート造が47年、木造で22年です。
平均寿命
国土交通省が発表した資料によると、鉄骨鉄筋コンクリート造の住宅の平均寿命は68年とされています。これは、固定資産台帳の滅失データをもとに2011年に行われた調査結果です。
1981年に耐震基準が見直され、現在は「新耐震基準」のマンションが増えているため、今後はより平均寿命が延びることが予想されます。
参考:期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について|国土交通省
延命寿命
国土交通省がまとめた「RC造(コンクリート)の寿命に係る既往の研究例」によると、鉄筋コンクリート造のマンションは120年、外装仕上げによっては最長で150年まで住み続けられるとされています。
マンションの寿命は、メンテナンス次第で大きく変わってくるのです。
参考:期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について|国土交通省
マンションの寿命を決める3つの要素
マンションの寿命を決める要素は、主に3つあります。
コンクリートの質
躯体に使われているコンクリートは、マンションの寿命に大きくかかわってきます。1970年代やそれ以前に建てられたマンションには質の低いコンクリートが使われていることもあり、これが原因で雨漏りが発生したケースも報告されています。
質の低いコンクリートで建築されたマンションは劣化も早く、寿命が平均より短くなってしまうでしょう。
建物の構造(耐震基準)
建物の構造、とくに耐震性は、マンションの寿命にかかわる重要な要素です。耐震性に優れているマンションは寿命も長くなる傾向にあります。建築基準法では、1981年に以下のように耐震基準が変更されました。
- 旧耐震基準:震度5強程度の揺れでも建物がほとんど損傷しない
- 新耐震基準:震度6強~7程度の揺れでも倒壊しない
1981年以前に建てられたマンションの場合、耐震性が不十分な可能性があるため、大規模な地震が起こった場合には倒壊するリスクがあります。
大規模修繕の有無
大規模修繕の有無も、マンションの寿命に大きく影響します。長期間メンテナンスが行われていなければ劣化のスピードが早くなるため、その分寿命も短くなります。
とくに外壁塗装や屋上防水、配管のメンテナンスなどは、躯体であるコンクリートの劣化に影響するため、非常に重要です。
マンションの寿命がきたらどうなる?
マンションの寿命がくると具体的にどのようなことが起こるのでしょうか。想定される4つのパターンを紹介します。
- 住居者負担で建て替える
- 住居者負担ゼロで建て替える
- 敷地をデベロッパーに売却する
- 修繕しながら住み続ける
それぞれ詳しくみていきましょう。
住居者負担で建て替える
ひとつ目の選択肢は、住居者負担での建て替えです。規模やグレードにもよりますが、1戸あたり1,000~2,000万円ほどの費用がかかるため、容易ではありません。
所有者の4/5以上の賛成が必要であることや、建て替え中の仮住まい費用などの問題もあることから、建て替えを選択するのはハードルが高いといえるでしょう。
住居者負担ゼロで建て替える
以前のマンションよりも大きなマンションに建て替えることで、住居者の負担をゼロにできる場合もあります。
人気のエリアであれば、新たにできた部屋の売却益によって、建て替え費用だけでなく、引っ越しや仮住まいの費用までまかなえるかもしれません。
敷地をデベロッパーに売却する
建て替えが困難な場合は「マンション敷地売却制度」を活用して、敷地をデベロッパーに売却する選択肢も検討してみましょう。
制度の対象となるのは、耐震性不足の認定を受けたマンションに限られるものの、住人は売却益による分配金を元手に新たな住居を購入できます。また、デベロッパーが再建したマンションに入居する選択も可能です。
敷地の売却を行うには、所有者の4/5以上の賛成が必要になりますが、建て替えと違って所有者の費用負担がないため、合意形成がとりやすい特徴があります。
修繕しながら住み続ける
現実的な選択肢としてあげられるのが「修繕しながら住み続ける」という選択肢です。
国土交通省のデータによると、築50年以上のマンションは2021年末時点で20万戸以上存在しているものの、2004~2023年までの間にマンションの建て替えが実施されたのは、累計でわずか282件(約2万3千戸)のみです。実際には多くのマンションが、そのまま住み続ける選択をしているのです。
参考:マンションを取り巻く現状について|国土交通省、マンション建替え等の実施状況|国土交通省
マンションを長持ちさせるポイント
マンションの寿命を長持ちさせるためには、定期的な点検と適切な修繕が欠かせません。具体的には、12~15年に1回の大規模修繕が推奨されています。
定期的にメンテナンスを行うことで、快適な住環境を保ちつつ、マンションの寿命を延ばすことができます。外壁塗装や屋上防水、配管のメンテナンスなど、躯体の劣化に直接影響する工事は、マンションの寿命に大きくかかわってくるため、とくに重要です。マンションの劣化状況に応じて、適切な修繕を心がけましょう。
さいたま大規模修繕専科による施工実績を紹介【埼玉県加須市】
ここでは、さいたま(埼玉)大規模修繕専科が過去に行ったアパートの施工事例を紹介します。実際にかかった費用も掲載しているのでぜひ参考にしてください。
【マンションの大規模修繕事例】
施工内容:屋根外壁塗装
施工金額:2,750,000円
現地調査を行ったところ、外壁の色褪せや浮き、コーキングのひび割れなどの劣化症状が発生していました。
こちらの物件ではタイル調のデザインを活かし、クリア塗装による施工を行っております。施工の様子は下記にて詳しく解説していますのでこちらもご覧ください。
加須市にてアパート外壁のクリア塗装と付帯部の塗装を行いました
マンションの大規模修繕ならさいたま大規模修繕専科にお任せ
マンションの寿命がきたときの選択肢には、建て替えや敷地の売却などがありますが、実際には費用の負担や合意形成が難しく、修繕しながら住み続けるケースが大半です。
マンションの寿命は、建物の構造や建材の質だけでなく、大規模修繕の有無によって大きく変わります。12~15年に1回を目安に大規模修繕を実施して、適切なメンテナンスを行えば、マンションの寿命を伸ばすことが可能です。
さいたま(埼玉)大規模修繕専科は、埼玉県全域及びさいたま市を中心としたアパートマンション大規模修繕・防水工事専門店です。3,000件以上の施工実績から得たノウハウから、最適な修繕方法を提案させていただきます。
- マンションの大規模修繕を検討している
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このようにお考えの方は、さいたま(埼玉)大規模修繕専科までお気軽にお問い合わせください。